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3.4.4 (d)’ 投注差

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投注差とは、外商投資企業(外商独資企業と外国投資家の持分が25%以上の合弁会社を含む)の投資総額と登録資本金の差を指す。

登録資本金は、会社への出資額のことである。株主が会社に支払うべき資本拠出の総額を指す。

厳密に言えば、最低登録資本要件は法定されているわけではないが(2014年会社法で廃止された)、その他の長年に亘り存在する要件(例:中外合資合弁会社の投資総額に対する登録資本の割合に関する暫定規則)[关于中外合资经营企业注册资本与投资总额比例的暂行规定])によって、外商投資企業が投資総額の一定割合以上の登録資本金を設けることが要求されてきた。

企業の投資総額は、企業が利用できる資金の合計額で、自己資本からのものと負債からのものとを含む。

その割合は以下のとおりである:

投資総額最低登録資本金
300万米ドル未満投資総額の70%以上
300万米ドルと1000万米ドルの間投資総額の50%または210万米ドル(いずれか大きい方)
1000万米ドルと3000万米ドルの間投資総額の40%または500万米ドル(いずれか大きい方)
3000万米ドル超*投資総額の33.3%または1200万米ドル(いずれか大きい方)

* 注 – 非常に大規模なプロジェクトについては、やや低めの登録資本金で承認が得られることがある:登録資本金の25%-30%

中国の法令は、外商投資企業のすべての負債の合計はいかなる場合もこの差を超えてはならないと規定しており、そのため、外商投資企業が海外から借入を行ったり、海外の保証に基づいて国内銀行から与信を受けたりする場合に、外国からの借入の金額および国内の与信の規模は、この投注差の制約を受ける。これは、中国の外為規制に定められている特別な法的概念であり、外商投資企業のみに適用されるものである。

投注差の計算方法に関する中国の外為規制は、ばらばらの多数の法令文書に散在しており、大規模な多国籍企業の経験豊富な金融スタッフでさえ、それらを完全に把握することは容易ではない[1]

👉5.7 


[1] 孔庆江,<《中华人民共和国外商投资法》与相关法律的衔接与协调> 上海对外经贸大学学报 5 (2019)参照

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