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7.2 習近平政権のもとでの外商投資法の立法過程

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新しい習近平政権はその発足直後の2013年、全面的な開放の戦略的決定を下した。

2013年7月10日、米中戦略経済対話の第5ラウンドがワシントンDCで開催され、中国政府を代表して汪洋副総理が米国と参入前国民待遇+ネガティブリストの形式での二国間投資協定に関する実質的な交渉を行うことを合意した。

2013年10月1日以降、6.2で見たように、参入前国民待遇+ネガティブリストの形での対内直接投資の参入に関するパイロット政策が、中国(上海)自由貿易試験区で実験され、2016年9月30日まで続けられた。

2015年1月に商務部は「外国投資法(意見募集稿)」を公開した。社会各界は3年後、米中二国間投資協定が完成し、新たな外商投資法が形成されると予測していた。しかし、自由貿易試験区の3年間のパイロット政策の終了時にも、米中の二国間投資協定は最終的に期限通りに締結されず、元の「外資三法」を一元化して新法を締結する条件はまだ熟していなかった。

このような状況下、2017年7月17日、習近平は第16回中央財経指導小グループの議長を務め、投資と市場環境の改善と開放の推進の問題を検討した。会議で習近平は、外資・内資の法と規制の統一を加速し、外資のための新しい基本法を策定する必要性を強調した。そして、外商投資に関する法律、規制、規則、政策文書は整理されなければならない;国の開放の一般的な方向性と原則に合致しない法律、規制、または条件は、一定期間内に廃止または改訂されなければならない;外商投資企業は参入後は、会社法に基づき運営され、法的に平等で政策上一貫しなければならず、国民待遇を受けなければならない、とされた。

その後、新しい外商投資法の立法プロセスが加速された。第13回全人代の第7回常務委員会で、中華人民共和国外商投資法(草案)について審議された。2018年12月26日、全人代のWebpageに草案が公開され、意見を募集した。2019年1月29日、第13回全人代第8回常務委員会で第2回の審議が行われた。2019年3月15日、全人代は外商投資法を採択した。

👉6.2(中国(上海)自由貿易試験区)

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